カメラマン杉山一宏による写真集「山に吹く風」。
このたび写真集の解説を、全28回に分けてメールマガジンで配信することにいたしました。
シャッターを切る時に感じた想い。
当時、使用したカメラについて。
あの頃と今との時代の変化。
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あの日の景色を、あなたにも。
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杉山一宏という人
彼と出会って、初めて家を訪れて飾ってある写真を見たとき、私は、この人と結婚しようと心に決めた。
撮影者の存在すら疑うほどの無操作性。技巧をこらすことの不遜を排し、あるがままの自然を写し出している。人や組織を思うように動かそうとする人間に辟易としていた私は、この写真群に胸を打たれた。
面白味がない――と言う人もいるかもしれない。あるいはそうとも言える。だが、それでいいのだ。彼にとって、誰にどう言われるかは問題ではない。ただ自分が感動した美しさを残したくて、人々に伝えたくて、無垢な心でシャッターを切る。たとえ零下20度の極寒の中であろうと、刻々と変化する雲や空や森や山々を撮り続ける。その無心に、私は、癒され、救われる。
あるがままを撮るということの奥にある深さを私は考える。人間が誕生するよりずっと太古の昔から、脈々と営みをくり広げてきた地球が見せる一瞬一瞬を誠実に謙虚に切り取ること。それが杉山一宏の写真なのだ。
杉山成子
【プロフィール】
1959年静岡市に生まれる。
1982年千葉大学工学部画像工学科写真コース卒業。
小西六写真工業(現:コニカミノルタ)入社。
入社同年、社内写真クラブに入会し、活動をはじめる。
1988年東京都勤労者山岳連盟加盟・山岳会ヤマニテに入会。
山岳写真の撮影を本格的にはじめる。
労山カレンダー(1990年、2013年)入選。
1995年日野市アマチュア写真連合会(HAPA)幹事として活動開始。
2014年個展「そこに光」を東京都武蔵小金井市民ホールギャラリーにて開催。
2017年コニカミノルタを退職し、
2018年より(公財)東京都中小企業振興公社の技術連携コーディネーターとして4年間活動。
2022年(株)エース・システム・エンジニアリングにてWEBマーケティングの仕事を始める。
フォトマスター1級
宮内庁嘱託カメラマン